中川研究室

UEC/ILS 原子光学グループ             

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アトムチップ

アトムチップはシリコン基板にフォトリソグラフィー技術を用いて微細な電線パターンを作成したものです(下図)。チップ上の電線に電流を流すと電線の周りに磁場が発生するため、これにさらに外部から一様なバイアス磁場を加えることにより電線近傍に原子を閉じ込める磁場ポテンシャルを作ることができます。このようにして極低温原子をこの電線に沿ってガイドする原子導波路を実現することができるため、これを用いて極低温原子を用いた原子回路を実現可能となります。

 

レーザー冷却Rb原子がアトムチップ上の原子導波路にガイドされて左右に伝播する様子を下図に示します。

 

このアトムチップはまたボース凝縮原子を生成することにも非常に有用で、微小な磁場ポテンシャルを用いることにより高い原子密度が得られるため、高効率で高速にボース凝縮原子を生成することが可能となります。

アトムチップ上で生成されたボース凝縮原子が原子導波路に沿って広がっていく様子(動画)を下図に示します。