JSPS 日本学術振興会![]() |
JSPS アジア研究教育拠点事業高強度光科学研究のための |
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相手国側実施組織
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これからの活動について
これまでの活動 |
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研究交流目標 チャープパルス増幅法の発明(G. Mourou, 1985年)により、小型レーザーによる高出力超短パルス光の生成が可能となり、光科学は質的な変化を遂げた。レーザー光による分子過程の制御、アト秒領域の原子・分子科学、光による粒子加速、相対論領域のプラズマ過程など、超高速・高強度光科学に関する研究が活発に進められている。さらに最近は、ゼプト秒(10-21秒)科学や真空の非線形光学などが新たな研究領域として捉えられ、そのための次世代レーザー開発が重要な課題となりつつある。この急速な展開に対応するため、欧州では多くの研究者・研究機関を連携した研究体制が構築され、多様な成果を生み出している。わが国でもこの分野に関する研究が活発に実施されているが、欧米における急速な研究展開を踏まえ、より本格的な体制で研究を加速することが必要となっている。本事業では、近年先端レーザー施設の整備や研究者育成が活発に進められているアジア域の国と連携し、次世代超短パルスレーザーの開発を主たる課題として、高強度光科学に関する共同研究を実施する。 電気通信大学レーザー新世代研究センターでは、1980年の発足当初から新レーザー開発に関し多くの成果を挙げてきた。最近同センターが開発した高出力セラミックレーザーは、高効率高出力次世代レーザーの候補として注目を集めている。東京大学は、強い光場における分子の変形や解離過程の解明と制御など、分子を対象とする超高速光科学研究に関し、国内外の多くの研究者を先導している。大阪大学レーザーエネルギー学研究センターは、核融合用次世代高エネルギーレーザーの開発を目指し、基礎的な技術開発を進めている。また、日本原子力研究開発機構は、ピーク出力約1ペタワット(1015ワット)と世界最高出力の超短パルスレーザーを開発し、超高強度光科学に関する世界的研究拠点となっている。 本事業で連携する外国の拠点・協力機関は、超高速・高強度光科学に関する中国、韓国、インドにおける中核的機関であり、高性能レーザー装置開発と利用研究を実施すると共に、多くの大学院生・若手研究者を育成する重要な機能も担っている。中国科学院物理研究所(IOP)は超短パルス光と固体との相互作用、同上海光学研究所(SIOM)はレーザー材料開発を基礎とする高出力レーザー開発、同上海セラミックス研究所(SIC)はレーザー材料開発、中国物理工学研究所(CAEP)はレーザー電子加速に関し、優れた研究成果を挙げている。また、韓国先端科学技術大学(KAIST)は高次高調波光によるアト秒パルスの生成と利用、光州科学技術大学(GIST)は高強度レーザーによるイオン加速を中核として、活発な研究を行っている。さらにインドのタタ基礎科学研究所(TIFR)は分子光科学、先端技術研究所(CAT)は高出力レーザー開発と高強度プラズマ物理に関し、同国における研究の中核となっている。また、超短パルスレーザーに関する研究を広範囲に行っているTeck Yong Tou教授(マレーシアマルチメディア大)の本プロジェクトへの参加は、東南アジア域の研究教育拠点の形成に大きな役割を果たすと期待される。 本事業では、これらの機関が連携し、主として以下の課題に関し、共同研究を実施する。 2)高強度光科学: テラワット(1012 W)〜ペタワット(1015 W)域の超高出力レーザーを用い、レーザー光による電子加速、高エネルギーイオンの生成、高輝度X線の生成、新方式X線レーザーなどに関する研究を行う。 3)次世代超短パルスレーザーの開発: 超短パルスレーザーの更なる短パルス化、高出力化、効率向上と小型化、制御性向上などを目標として、次世代超短パルスレーザーの開発に関する研究を行う。レーザー材料、光学技術、レーザー設計などの専門家で構成される研究組織を編成し、次世代レーザーの基本設計を実施し、本格的なレーザー開発へ向けての基盤を構築する。 以上の共同研究に加え、 |
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